今回は大分スパンが短いですね。
そうです、リキゾ(休暇)故に時間があるのです。
ムスリムの多い国に派遣された、派遣される方の中には、ラマダンに挑戦する人もいると思います。
痩せられるチャンス!
腸内環境を整えるいいチャンス!
などと思っている方はやめてください。
辛い思いをして、健康悪化させる必要なんて微塵もありません。
(ファスティングやダイエット、栄養学について詳しく書くつもりはありません。)
栄養水分ともに不足してしまうラマダン。
地域によっては高温な場所もあることでしょう。
熱中症を誘発する、この上ない環境ですね。
さて、みなさんは熱中症に種類(程度)があることをご存知ですか?
軽い順(I度〜Ⅲ度)に列挙してみます。
症状:めまい、立ちくらみ、多量の発汗、筋痙攣(つる、こむら返り)、顔の火照り
→現場のみの対応も可能(冷所にて休み、体温を下げつつ水分ミネラルの補給)
Ⅱ度(熱疲労)
症状:頭痛、嘔吐、倦怠感、判断力の低下等
→医療機関での診断が必要。(Ⅰ度だと思っても改善が見られない場合は医療機関へ迷わず搬送)
Ⅲ度(熱射病)
症状:
①意識障害、痙攣発作、 ②肝、腎機能障害(臓器障害)③高熱
→ただちに緊急搬送。発見次第体温を下げることに努める。
Ⅰ度でもⅡ度でもⅢ度でも、体温を下げることがキーとなります。
一歩遅れると、脳や臓器にダメージが残ってしまいます。
脈が取れる場所、すなわち頸動脈、脇、鼠蹊部、踝を冷やせと教わってきたと思います。
しかし、それでは不十分です。
というより、それでは体温の低下をあまりのぞめないことが分かっています。
そして、我々は途上国にいるわけですが近くにコンビニもなく冷蔵庫を持っていない家庭も多いですよね。
そもそも氷の調達すら困難です。
もし環境が整っているならば、
氷水に浸からせましょう。
氷がなくとも、少なくとも水に浸からせた方が良いです。
浸からせる容器がない場合。
(このシチュエーションがほとんどだと思いますが。)
水をかけて、とにかく仰いでください。
気化熱を利用しましょう。
脇等にペットボトルを挟むよりも効率よく体温を下げることが可能となります。
症状や処置を知らなければ、簡単に命を落としてしまいます。
日本でも毎年死者が出ているのにも関わらず、知識を有していない指導者や教育者が非常に多いのが現状。
ラマダンを行う地域だけでなく、
スポーツ隊員や学校隊員は当然ですが、全協力隊員が今一度熱中症について学ぶ機会となれば幸いです。
健康あってこその活動です。
え?ラマダンについて書かないの?
と、思ったあなた。正しいです!
が、書きません。あしからず。