きりまんじゃーろでうありむ。

2018年1月〜2020年1月、青年海外協力隊でタンザニアへ。キリマンジャロ山の麓街であるモシ市で、小学校の先生として派遣されます。

ICTだけど、その先の話。

さて、前回は結局IT?をきっかけに
繰り広げられた、怒りの記事でした。
今回は、ICTのようななんだかわからない話です。
ただ、前回の記事とつながっている内容です。
 
前回校長を交えて話し合いをした事が功を奏し、
「IT教えてくれええええ!!」
なんて言われる事が増えた。
「専門家でもないお前が何故ITに精通しているの?」
「日本人はみんなそうなのか??」
「日本ではそういう教育がされてるの?」
などなど、ITにも日本のICTにも興味を持ち
学ぶきっかけになってくれた模様。
 
ただ、いい面もあれば悪い面もあるこの世の中。
「手伝って」と僕に頼むとお金を取られると思っているのか
気軽に頼まれる事が減ってしまったような気もします、、、。
僕に頼む際はどことなくモジモジしているように見えてしまう、、。
 
そんな中でも、すごく良い事があった。
3人いるIT教師のうちの一人は、
毎日、いや会うたびにからかってくる女性。
タンザニア人の恋人を作りなさい」とか
「私が家に行って料理したるわー!!
でもそのまま疲れて寝ちゃうかもなー、、」
「それとも誰を紹介すればよい?」とか
そんな感じ。(冗談返せるようになったし別に嫌じゃない。ルーティーンの一つです)
そんないつも陽気な彼女がたまあああああーに
「ITを学ぶのを手伝って〜」と言ってくる。
その後のアプローチもなかったので、
毎回オッケー!と流す程度でした。
 

が、今度は真剣な顔をして、

「りょうた。ITについて教えて欲しい。
もしITについて学んだら違う仕事もできるかな?」
と、相談してきました。
彼女とは学校で話さない日は100%ありませんが
そんな真剣な顔は、たった1度も見た事なかった。
話を進めていくと、どうやらITやICTについて学ぶための学校?セミナー?に通い始めたらしい。
 
が、知識を得たとしても実用性がないことを
ここ最近悩んでいるよう。
特に僕がエクセルやワードを使っている姿を見て
どちらかと言うと、パソコンを使いこなしたいと思っているようです。
 
また、その学び舎にてプレゼンの課題を与えられたみたい。(内容は自由らしい、、、)
プレゼン相手は様々。教師や村人、農家、役所の人、、、。
 
僕は快く手伝うことにししました。
というのも、僕は彼女に教えるついでに
この舞台を利用しようと考えたからです。
タンザニア人は新しい技術に敏感です。
その一方でそれに対する探究心と危機感がない。
それがなくても、結局生きていける事が理由で
探求心も危機感もないのだと考察しています。
 
危機感と希望と動機を与えようと思って
協力してみようと思い立ったわけです。
もし失敗したとしても、彼女のためにはなるので。
結局プラスだと自分に言い聞かせて、、、。
 
僕はITの内容について学ぶ前の導入を頼まれた。
「社会にITが蔓延していいたら?」
という趣旨の資料を作りました。
教育現場では、医療現場では、家では、道では、交通関係では、、
と、僕がわかる範囲で生活に盛り込まれるITを紹介しました。(モデルは日本)
 
そこで最後に、問いかけました。
パソコンを使えるのが当たり前の世の中になった時逆に使えない人はどうなる?
同じ仕事量で、周りが手書き、自分だけ打ち込みだったらどうなる?
 
学んでる時、理解できなかったらインターネットを利用してみなさい。
教えてもらわなくても、学べること学ぶ術はたくさんあるよ。一人だって。
パソコンが無くなって、スマートフォンでも同様に検索できる。
スマートフォンはチャットや電話をするためだけの道具ではないよ?と。
 
そんな資料を同僚に渡してからというもの、
知らない番号から何度も電話がかかってきた。
試しに出てみたら「お前の資料を読んだ!ITについて教えてくれ!ついでに日本語も!」と。
 
このエネルギーを生み出せて僕は満足です。
僕が教えなくてもきっと彼らは一人で学ぶ。
そして、正直俺が教えられることはほとんどない。
日本からここにきているのだから、
先に発展した国に産まれてしまった身として、
彼らに伝えられることは、我々が通ってきた道なのかななんて最近は思うようになった。
我々が先に経験した事が彼らにとっては未来になるような気がするから。
より良い発展をするために、
より良い未来にするために、

我々を真似しようとするのではなく、

過去(我々)を参考にしてもらいたい。

 
この先、(プレゼンはまだ先。一緒に学ぶクラスメイトにこの資料を見せたみたい)
同僚がプレゼンしたらまたこの流れが広がると信じてる。
そしてその資料を受け取った誰かが、またそれを広げて、
表現はめちゃくちゃ悪いけど、ねずみ講状に広がれば、
これが中心となって波紋が広がればいいなと思う。
 
また、これがきっかけとなって教育だったりスポーツだったり、
アジアだったり日本だったり中国だったり韓国だったり
色々な事を学ぶきっかけ、見直すきっかけになってほしい。
それと同時に我々JOCVを彼らタンザニア人が使える環境になってほしい。
逆に我々がつかわれる身を受け入れる体制の耐性につながればな。
我々が自分で自分らを独りよがりに評価するのではなく、
タンザニア人が我々の価値を決めてほしい。
そうすれば、嫌でも我々のエゴな活動、タンザニア人に対する文句も減るはず。
なんて、エゴイストの僕が言ってみる。
 
 
IT「りょうた。今回の資料、ギャラはいくら払えばいい?」
僕「そんなんいらないよー。ただこれから頑張って!!」
IT「いや、それじゃダメ。あなたは仕事をしたから。」
IT「だから、あなたの家に料理作りに行くね?夜も空いてるでしょ?」
僕「おいおいおいおい!」
IT&僕「はっはっはー」
IT「本当に感謝してる。ソーダかビール奢るね!!」
 
このくらいラフな仕事場、タンザニアが良い。