「りょうたは2年経ったら、日本帰っちゃうんでしょ?
そしたら、帰るとき私も連れてってよ!!」
きっと、協力隊あるあるのこの言葉。
正直にいうと「またか、、、」という感じです。毎度毎度のことなのです。
この回答は隊員によって様々。(だと思います。)
みんながどのように返しているのか気になるところでもあります。
(隊員のみなさん教えてください!)
ぼくの場合は現実を伝えています。
飛行機代をぼくが出したとして、生活はどうするの?と。
しかし、彼らは言います。
「スワヒリ語の先生するから平気〜!」と。
いやいや、ちょっと待て。
どうやってその求人を探すの?
その求人があると、なぜ信じて疑わないの?
スワヒリ語での仕事の数は多くはないと思うよ?
日本についてその日からの生活はどうするの?
家もないし、知らない土地だし(タンザニア人の多くは地図が読めません)、
貯金があるとして、タンザニアに帰った後はどうするの?
もし東京で暮らすとなったら「〇〇円くらいかかるよ?◇◇タンザニアシリングくらいかな?
と、現実を突きつけています。
残酷なことをしているようにも感じる方もいると思います。
でも当然意地悪をしてるつもりは微塵もありません。
ぼくはただもっと考えて欲しいんです。
本当に日本に行きたいと思っているなら
本当に日本で仕事したいと思っているなら
目標を立てて計画を立てて実行してほしいんです。
今のままでは、何年経っても不可能です。
どうせやりたいことがあるなら、一生懸命になってほしい。
これは間違いなくぼくのエゴです。わかっています。
でも少なくとも選択肢を考えてほしいんです。
「今のままでは無理だ。けど、〇〇すれば行けるかも?」
と、目標を立ててほしいんです。
「どうせ無理だー。りょうたが連れてってくれないかなー。」
と待っているだけではなくて、自ら動いてほしい。
自分の口で言ってしまった以上それで終わりにして欲しくない。
↑は同僚とのやりとり。
もちろん子ども達にも言われます。
子どもたちには、「どうやったら自分の力で行けると思う?」
と、いつも質問を投げています。
黙ってしまう子が多いです。
でも時々「ヨーロッパの大学に行く人もいるよね?日本にも行ける?」
と、答える子がいます。
もちろん行けるよ。俺の友達はタンザニア人だけど日本の大学に通ってるよ。
「そもそもどうすれば、その大学に行けると思う?」
ぼくがこのような質問をすることが、正しいことなのかわかりません。
誘導尋問のようなものをしてしまっているのかもしれません。
まだ思考力の乏しい子どもですから、ぼくの言葉を信じ、
図らずとも敷いたレールの上を進ませてしまうかもしれません。
ただ目を輝かせながら、知っている限りの日本のこと(ほとんどがゲーム)を
ぼくに話してくる質問してくるそのエネルギーを無駄にしたくはありません。
この好奇心を生きるエネルギーに変換してほしい。
生きるための原動力にしてほしい。
文字で、写真で、音で、聞いた話だけで満足せずに、
実際に見に行ってほしい。例えそれが日本じゃなくとも。
発展している、豊かな国=幸せに決まっている。
と、もしかしたら彼らは考えているのかもしれません。
だから、日本に行きたがるのかもしれません。
でも、発展しているからといって人が幸せなわけじゃない。
何にもないのにいつも笑顔で、いつも楽しそうにしている、
君たちタンザニア人の方が、俺たち日本人よりも
よっぽど幸せそうに、
よっぽど楽しそうに毎日を生きてるよ。
っとぼくはいつも思っています。
っとぼくには見えています。
数年後、数十年後ここで教えた生徒と日本で会うことができたら、
本当に嬉しいこと何だろうな、と妄想しながら活動していたら
タンザニアに来てから10ヶ月目に入ってしまいました。